腸管出血性大腸菌

腸管出血性大腸菌(Enterohemorrhagic Escherichia coli) について解説します。

細菌の特徴

Enterohemorrhagic-Escherichia-coli.png

大腸菌は、家畜や人の腸内に常在し、そのほとんどは害がありません。しかし、中には人に下痢などの症状を引き起こす大腸菌があり、これを総称して病原性大腸菌と呼びます。病原性大腸菌は約170種類ありますが、そのうち毒力の強いベロ毒素を出し、出血を伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群(HUS)を起こすものは特に「腸管出血性大腸菌」と呼びます。血清型で分類され、代表的なものに、O(オー)157、同じくO26、O111などがあります。重症化するものの多くはO157です。溶血性尿毒症症候群が発症する仕組みは十分には解明されていません。しかし、この毒素が身体の中で様々な障害を起こすことによって、全身性の重篤な症状を出すものと考えられています。
感染は飲食物を介する経口感染がほとんどで、菌に汚染された飲食物を摂取するか、患者の糞便で汚染されたものを口にすることにより感染します。O157は感染力が強く、通常の細菌性食中毒では細菌を100万個単位で摂取しないと感染しないのに対し、わずか100個程度の菌数の摂取で発症するといわれています。そのため二次感染が起きやすいのも特徴です。また、この菌は強い酸抵抗性を示し胃酸の中でも生き残ります。

原因となる食品

原因食品と特定あるいは推定されたものは、国内では井戸水、牛肉、牛レバー刺し、ハンバーグ、牛角切りステーキ、牛タタキ、ローストビーフ、シカ肉、サラダ、かいわれ大根、キャベツ、メロン、白菜漬け、日本そば、シーフードソースなどです。海外では、ハンバーガー、ローストビーフ、ミートパイ、アルファルファ、レタス、ホウレンソウ、アップルジュースなどです。

主な症状

無症候性のものから軽度の下痢、激しい腹痛、頻回の水様便、さらに、著しい血便とともに重篤な合併症を起こし死に至るものまで多様です。

潜伏期間

おおよそ3〜8日

腸管出血性大腸菌Q&A

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