クドア(Kudoa septempunctata)について解説します。
寄生虫の特徴

クドア・セプテンプンクタータは、ミクソゾア門に属する粘液胞子虫類の一種です。花びら状の特徴的な形で、大きさ約10μm (0.01ミリメートル)の寄生虫です。しかし、その生活環(寄生虫の卵や幼虫が発育・変態して成虫となり、次の世代を生じるまでのサイクル)はまだ解明されていません。
クドア・セプテンプンクタータが多量に寄生したヒラメを生で食べると、食後数時間で一過性の下痢や嘔吐などの症状が起きます。症状は軽度で、速やかに回復します。クドア・セプテンプンクタータによる食中毒は、夏(8〜10月)に多く発生し、冬から春(11〜5月)にかけては減少する傾向にあります。
厚生労働省はヒラメの筋肉1グラムあたりのクドア・セプテンプンクタータの胞子数を1.0×10の6乗個以下とすることを定め、それを超えることが確認された生食用生鮮ヒラメは、食品衛生法に違反するものとして取扱うこととしています。
原因となる食品
ヒラメ
主な症状
下痢・嘔吐(ほとんどの場合一過性で軽症)
潜伏期間
約2時間〜20時間