食品の細菌検査 重要な食中毒細菌であるサルモネラ属菌や腸管出血性大腸菌などの検査についてご紹介します。

細菌検査について

細菌検査の必要性

食品衛生法により微生物の基準が定められている食品は、これを遵守する必要があります。また自治体などで指導基準が定められている場合は、営業者はこれを遵守するように努力せねばなりません。また加工食品の賞味期限や消費期限の設定、HACCPシステムや衛生管理が適切に実施され安全な食品が提供されているか検証するため、定期的な細菌検査は重要な位置づけになります。

細菌検査の必要性

食品の細菌汚染原因

収穫された野菜や果物類、また生の食肉類や生鮮魚介類などには、その表面や内部が細菌汚染を受けていることがあり、その中には人に危害をおよぼす食中毒細菌が含まれている可能性もあります。また調理工程ごとの器具類の使い分けや洗浄が不充分であると、器具類などを介して細菌汚染を受けてしまうこともあり、食品の細菌汚染原因となります。

食品の細菌汚染原因

検査サンプルの採取

検査のお申し込み頂いた場合、専用の容器に検査用のサンプルを採取し、検査を行ないます。検査する食品の特性や、使用している原材料の種類や状態、調理や製造の工程、過去の食中毒事例などなどを考慮しながら、目的に応じた検査菌種の選定を行ないます。なお検査は弊社提携の専門検査機関にて実施します。

検査サンプルの採取

検査項目
食品の細菌検査として実施されている検査項目例について解説します。
  • 一般生菌数

    標準寒天培地を用いて、好気的な条件下で35℃・48時間の培養で発育した中温性細菌数のことを示し、食品や環境の微生物汚染の程度を示す代表的な衛生指標になります。一般生菌数は食品の安全性、保存性、衛生的取扱いの適否などを総合的に評価する際の指標とされています。食品衛生法では氷菓、冷凍生食用鮮魚介類、冷凍食品類などで基準が定められています。

    一般生菌数

  • 大腸菌群

    大腸菌群とはグラム陰性無芽胞性の桿菌で、乳糖を分解して酸とガスを産生する好気性または通性嫌気性の細菌群で、衛生学的に糞便汚染の指標とされてきた一群の菌の総称になります。衛生管理においては加熱不足など食品の不適切な取り扱いによる汚染指標として取り扱われます。食品衛生法では清涼飲料水、氷菓、加熱食肉製品、魚肉練り製品、冷凍食品などで基準が定められています。

    大腸菌群

  • 大腸菌

    大腸菌はヒトや家畜などの温血動物の消化管内に生息する菌で、ほとんどのものは無害ですが、一部の大腸菌が病原性を示します。人間の腸内に生息していることから、大腸菌は大腸菌群と同じく衛生指標菌として扱われます。食品衛生法では食肉製品、冷凍食品、生食用かきなどで基準が定められています。

    大腸菌

  • 黄色ブドウ球菌

    ヒトを含めた各種のほ乳動物、鳥類等に広く分布。特に健康者の鼻、咽頭、腸管等に常在し、人間の手指からも検出されます。過去の食中毒原因食品としては、乳・乳製品(牛乳、クリーム等)、卵製品、畜産製品(肉、ハム等)、穀類とその加工品(握り飯、弁当)、魚肉ねり製品(ちくわ、かまぼこ等)、和洋生菓子などがあります。

    黄色ブドウ球菌

  • サルモネラ属菌

    ヒトや動物の消化管に生息する腸内細菌で、その一部は病原性を示します。国内ではサルモネラ・エンテリティディス(S. Enteritidis)が代表的な食中毒菌として知られており、卵やその加工品、肉類などを汚染している可能性があります。過去の食中毒原因食品としては、卵またはその加工品、食肉(牛レバー刺し、鶏肉)、うなぎ、すっぽん、乾燥イカ菓子等があります。

    サルモネラ属菌

  • 腸管出血性大腸菌

    ヒトの腸管や腎臓等に対する細胞毒性を有するベロ毒素を産生し、出血伴う腸炎や溶血性尿毒症症候群 (HUS)を起こす病原性大腸菌を腸管出血性大腸菌(EHEC)と言います。食中毒の原因となっている血清型にはO157の他に、O26、O111、O128等があります。過去の食中毒原因食品としては、国内では井戸水、焼肉、牛レバー、野菜の浅漬け等があります。

    腸管出血性大腸菌

  • 腸炎ビブリオ

    夏期に海水温が上昇する沿岸海域及び汽水域の海水及び水底の汚泥等に広く分布し、海水、魚介類から分離される通性嫌気性の好塩性の細菌で、主に生の魚介類を介して食中毒を引き起こします。過去の食中毒原因食品としては、魚介類(刺身、寿司、魚介加工品)、二次汚染による各種食品(漬物、生野菜等)などがあります。

    腸炎ビブリオ

  • カンピロバクター・ジェジュニ/コリ

    温血動物の腸内に広く分布している微好気性の細菌で、 鶏、牛、豚をはじめ、犬、猫、小鳥などから検出されます。我が国で発生している細菌性食中毒の中でも発生件数が多く、加熱不足の食肉が原因となっている事例が多く報告されています。過去の食中毒原因食品としては、食肉(特に鶏肉の生食など)、飲料水、生野菜、牛乳等があります。

    カンピロバクター・ジェジュニ/コリ

  • ウエルシュ菌

    ヒトや動物の腸管に生息する偏性嫌気性の芽胞形成菌で、腸管内で芽胞を形成するときに産生されるエンテロトキシン(腸管毒)よって食中毒を起こします。過去の食中毒原因食品としては、多種多様の煮込み料理(カレー、煮魚)、麺のつけ汁、いなりずし、野菜煮付け等があります。

    ウエルシュ菌

  • セレウス菌

    通性嫌気性の芽胞形成菌であり、土壌やヒトの腸管にもみられる常在菌で、菌が産生するセレウリド(おう吐毒)によるおう吐型の食中毒と、エンテロトキシンによる下痢型の食中毒を引き起こします。過去の食中毒原因食品としては、おう吐型ではピラフ等の米飯類、スパゲティ等の麺類、下痢型では食肉、野菜、スープ、弁当などがあります。

    セレウス菌

検査項目の例
検査検体の加熱調理の有無や、原材料における一次汚染のリスクなどをふまえ、検査対象とする菌種が異なります。表には過去の食中毒発生事例などを踏まえた、典型的な検査項目を示してあります。検査項目が不明な場合は、弊社までお問い合わせください。
区分 検査検体 一般
生菌数
大腸菌
大腸菌 黄色
ブドウ
球菌
サルモ
ネラ
大腸菌
O157
腸炎
ビブリオ
カンピロ
バクター
セレウス
ウェル
シュ菌
食品類 畜肉類およびその加工品      
魚介類およびその加工品          
卵およびその加工品        
乳およびその加工品        
野菜類およびその加工品          
複合調理食品類  
菓子類(生菓子)          
リネン類 タオル・シーツなど            

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