公開日:2022年3月22日
こんなお悩みはありませんか?
食品工場において、安全で品質の高い食品を製造するためにも、食品を製造する設備の洗浄は欠かすことのできない大切な業務です。
しかし、洗浄作業をしていて「落としにくい汚れ」に悩むことはないでしょうか?
そこで今回は、落としにくい汚れと最適な洗浄剤の選定についてご紹介します。
落ちにくい汚れの種類について
1)食材由来の汚れ
食材由来の代表的な汚れは、油汚れ、タンパク汚れ、でんぷん汚れとなります。特に加熱調理などで、熱変性した油汚れやタンパク汚れは、焦げ付いたり固まったりしてしまい非常に落ちにくくなります。また、でんぷん汚れは放置しておくと時間とともに乾燥して、強固にこびりつき落ちにくくなります。汚れの程度に応じて洗剤を選定することがポイントです。
2)水垢汚れ(スケール)
茹で麺機や容器洗浄機で多く見られる、白いスケール汚れがこれに該当します。主に水中のカルシウムやマグネシウムが塩として析出して、不溶性の汚れになったものです。この汚れが蓄積すると、機械の動作に影響を与えたり、新たな汚れが付着しやすくなりますので、こまめに清掃することが大切です。
3)カビ汚れ
湿度の高い加工室や、換気ができない場所、水滴が溜まりやすい箇所、食材の保管庫などに発生します。放置すると害虫のえさになるだけでなく、カビ臭が発生したりします。また、従業員の健康面からもカビが広がる前に早めに除去することがポイントです。
洗剤の種類と選定について
それぞれの汚れに対して効果的な洗浄剤をご紹介します。
1)落としにくくなった食材由来の汚れには、アルカリ性洗浄剤!
中性洗剤は扱いやすく便利ですが、熱変性して落ちにくくなった油汚れやタンパク汚れ、乾燥したでんぷん汚れなどを短時間で落とすには不向きです。そういった汚れには、「界面活性剤」や「溶剤」なども配合された強力タイプの「アルカリ性洗浄剤」がおすすめです。
2)水垢汚れには、酸性洗浄剤!
酸性洗浄剤は、スケールや水垢など、アルカリ性の汚れを落とすのに有効な洗浄剤です。酸性タイプの洗浄剤を用いることで、カルシウムやマグネシウムなどの不溶性の塩が溶解され、落とすことができます。ただし塩素系漂白剤と混ざると有毒なガスを発生するため、取り扱いには注意が必要です。
3)カビ汚れには、塩素系カビ取り剤!
塩素系のカビ取り剤の多くには、次亜塩素酸ナトリウムが配合されています。次亜塩素酸ナトリウムは強力な酸化剤で、強い殺菌効果を示すとともに、カビの色素を分解します。カビ汚れは植物の根のような「菌糸」を張っているため、表面をこすっただけではキレイに洗浄することができません。それどころか、水や中性洗剤でこするとカビを広げてしまい、かえって増えることもあります。塩素系カビ取り剤を使用して、正しく処理することがポイントです。
洗浄剤の選定の流れ
洗浄剤を選定する時には、⑴ 汚れの種類や性質を確認し、(2)状態をチェック、(3) 洗うものの材質を確認する、(4) 洗浄剤を選択といった手順を踏むことが求められます。
また、洗浄剤を選ぶだけでなく、(5)洗浄方法の選択も必要です。実際に洗浄を行ったあとは、(6)洗浄効果の検証、(7)標準化といったことも求められます。
ライオンハイジーンからのご提案
ライオンハイジーンでは、食品工場向けに開発された洗浄剤のランナップの中から、汚れの種類に応じて最適な洗浄剤をご提案いたします。また、SSOP(衛生標準作業手順書)への落とし込みもサポートいたしますので、お気軽にお問い合わせください。